だって好きなんでしょ

アイドルっておもしろいよ!

SMAP解散報道で抱かずにはいられないジャニーズへの不信感

スマスマの生放送で、解散報道について5人から語られた。新聞やワイドショーでは、のきなみ「グループ存続」と、前向きな解釈が伝えられている。しかし、わたしはそんな風には思えない。首の皮1枚でなんとかつながっている。はっきりとしたことばでは語れない5人を見て、そんな状態だと思った。

とにかく、見ているのがつらかった。彼らがあんなに苦しそうにしていることが、悲しかった。

わたしはSMAPのファンだし、SMAPだけでない、ジャニーズのファンだ。ジャニーズのアイドルたちに魅せられ、長い間彼らを応援してきた。


SMAP解散報道が壊したもの



アイドルは、極力苦しみや悲しみを表に出そうとはしない。負の感情は隠し、苦しみや悲しみがないかのように、明るくキラキラとふるまう。それが彼らのプロ意識であり、わたしは、そんな彼らを好きになり、応援したくなる。

今回の一件で、とても悲しく、やるせないこと。それは、アイドルたちが必死につくりあげてきた「アイドル像」が、当事者である事務所のせいで、壊れてしまったことだ。

アイドルは夢を売る職業。そしてアイドルを応援するファンは、応援することを通して夢を見る。そんなこと、はっきり意識したことはなかった。だが、今回の一件でわたしは夢を見させてもらっていたのだと、わたしが見てきたものは彼らがつくりあげた夢だったのだと、はっきり自覚した。なぜなら、ジャニーズのアイドルたちがファンの知らないところで抱えている、得体の知れないドロドロしたものの片鱗を、目の当たりにしてしまったからだ。

芸能界がむずかしいものであろうことは、想像がつく。ジャニーズの派閥問題についても、ファンならば知っていた話だ。しかし、それはあくまで想像であり、噂話だった。想像であり、噂話であるうちは、目をそらし、夢を見ることができた。応援している彼らが「そんなものはないよ」という振る舞いをしているのだから、そんな彼らを信じ、彼らが見させてくれる夢をただただ楽しむだけだった。

ところが、スマスマのあの放送、たった2分程度のあの放送で、もうこれまでのように夢は見られないと思った。


もうこれまでのように夢は見られない


SMAP本人が、とても暗い様子で語る姿は、「今まで報道されていたことは、まぎれもない事実なのだ」と突きつけてきた。そして、これまでわたしが見てきた夢は、完全に夢なのだと、現実を、突きつけてきた。 

SMAPは何を抱えているのか。そしてこの先、何を抱えていくのか。

たとえこの先5人がプロのアイドルとしての振る舞いをしても、その裏側にあるものについて考えないことは不可能だろう。それはSMAPだけではない。他のジャニーズのアイドルを見ても、きっと考えてしまう。何を抱えているのだろう。いつなくなってしまうのだろう、と。どれだけ本人がプロの振る舞いをしても、今回の一件についての記憶が、わたしを現実に引き戻す。これまでと、これからとでは、ジャニーズの見方が変わってしまう。


ファン不在の議論



「ファンのみなさんが大切です」「これからもずっとついてきてください」

この先は、こんな言葉は空虚に聞こえることだろう。
アイドル本人は、心の底からそう思っているのかもしれない。しかし、事務所はちがう。それが、今回の一件ではっきりしてしまった。どれだけ本人が思いを持っていても、外からの力であっけないほど簡単に壊されてしまう。そんなこと考えもしなかったが、ジャニーズというのはそういうところらしい。あれだけ影響力のあるSMAPですら、壊されそうなのだ。例外はないだろう。

日本中、世界中にいるファンのことを考えたら、SMAPの解散などありえないはずだ。解散以前に、これだけの報道が広まってしまうことですら、ありえないことだ。ファンよりも優先させるべき何かが、事務所には、そしてSMAPにはあったのだろう。

個人的な意見を述べると、ファン不在の議論が世間に露呈したことは、アイドルとして情けないことだと思う。
SMAPでも、事務所でも、飯島マネージャーでも、誰でもいい。恩や義理を捨ててでも、SMAPを守ろうという人間はいなかったのだろうか。それくらいの決断はしてほしいし、その決断を許す周りであってほしかった。SMAPがつくりあげてきたエンターテイメントは、恩や義理のために手放していいようなものではないはずだ。個人的な恩や義理を優先するなんて、その程度のプロ意識だったのかと残念に思う。


今回の一件は、SMAPだけの問題ではおさまらない。ジャニーズのアイドルという存在を曇らせ、ファンの応援する気持ちも曇らせた。

これだけたくさんのものを犠牲にして、ジャニーズ事務所が守りたかったものは、何だったのだろう。